1、ストレスの本当の意味〜ストレスってなんだ?〜

「今、何らかストレスがありますか?」と聞かれたら、あなたは何と答えますか?

令和2年の厚労省のデータによると、日本人の70%以上の人が何らかの悩みを抱え、多くのストレスを感じているようです。

また、世界幸福度ランキングでは、日本は先進諸国の中でもかなり低い56位(2021年実績)。

もし大きな悩みやストレスはなくとも、日常的に幸福感を感じにくくなっているのかもしれません。

日常生活で起きる些細な出来事から、仕事の負担であったり、上司や部下、同僚、社外の方との人間関係、家族やパートナーシップ、子育て、介護、友人関係、金銭面、将来どういう方向に向かっていけば良いかわからない不安などなど、そのストレスの原因は人によって様々だと思います。

私も日々、多くの個人クライアントさんや企業の人事総務担当者の方、その会社の社員の方々からのご相談やお話を伺っていますが、多かれ少なかれ、本当に多くの方がこういったことでストレスを日常的に抱えていることがわかります。

やること満載で目まぐるしい日常を送り、あらゆる局面で選択肢が多様化し、変化の激しい現代社会では、私たちが皆、ストレスを抱えるのは無理もありません。

自律神経でいうところの、交感神経(緊張状態)が常に優位、終日フル稼働で、副交感神経(リラックス)が働く時間が極端に少ない環境で生きていることがほとんどだからです。

ここで、実は多くの人が誤解しているのですが、「ストレス」自体は悪者でありません。

例えば何かに没頭していたり、フローに乗っているような状態というのは、程よい緊張感を感じている状態=緊張感とリラックスが絶妙なバランスで同時に存在している状態なんです。

しかし、私たちの多くは、日々ストレスを「抱えすぎ」ていて、その「緊張とリラックスのちょうど良いバランス」を崩してしまっています。

そして、そのバランスを崩したまま放置し、度を越してしまうと、なんらかの病気になったり、何か大きな問題を自ら引き起こしたりするのです。

自分の中のバランスを取り戻そうとするんですね。

ですから、病気になったり、何か問題が起こったりするのは、一概に悪いことでもなく、自分の中のバランスを取り戻すために起きている、と言えます。

私たちの心も体も、本当によくできていて、ちゃんと自分を守るために機能してくれているんですね。

2、ストレスを根本から解消するために

そんな現代の私たちが抱えるストレス解消法として、今では様々なメディアやサービス、また、昨今では会社の研修などでも、ストレス対処やリラックスに関する情報が増えています。

多くの人が興味関心を抱いている証拠だと思います。

一方で、その抱えているストレスを「本当の意味で」対処する方法がよくわからない、という人もとても多いと感じています。

ストレス解消といえば、一般的には、マッサージを受けるとか、美味しいものを食べにいく、

お酒を飲む、とか映画を見たり、スポーツをやったり、その他趣味のことをやって楽しむ・・というイメージを浮かべる方が多いかもしれません。

特に、ストレス解消のために、食べ過ぎ、飲み過ぎなどの不健康行動をとってしまう人も多いようです。

私自身も、ストレス解消のために、以前はスイーツを食べたり、お酒を飲んだりと、ちょっと身体に良くないこともたくさんしていました笑。

ですが、それでは、本当の意味でストレス解消にはならず、一時的にしか効果が出ない場合がほとんどです。

なぜなら、このアプローチは、「ストレスを避ける」「ストレスから目を背ける」ことが中心となっているからです。

ストレスに向き合って、ストレスの原因に対処していくことには、目が向けられていないため、一時的にストレス解消しても、何かモヤモヤが続く、といった経験があるかもしれません。

そういった場合、ストレスの根本原因に向き合って、対処していくことが1番の近道です。

自身のストレスに向き合うのが怖い、と感じて先延ばしにしている方もいるかもしれませんが、

もしそのストレスが、晴れ晴れ解消されて、いつでも安心感に満たされ、穏やかで心地よい気分で日々を楽しく過ごせたら、嬉しいですよね。

また、ストレスから解放されると、あなたの内側から、自然とあなたが本当にやりたいことやワクワク、幸せな気持ちが満ちてきます。

そこで今回は、あなたの中にあるストレスを、「本当の意味で」バランスさせていき、ストレス自体を「根本的に」解決して、あなたの心が安心感や穏やかさで満たされる秘訣をお伝えしていきます。

このテーマになんだかワクワクしてきた、というあなたは、好きなお飲み物片手に、リラックスしながら、ぜひ続けてお読みいただければと思います。

3、ストレスはどこからやってくる?〜ストレスの本当の原因〜

さて、ストレスの原因に対処していこうというお話をさせていただきましたが、

ここで、ひとつ質問です。

あなたのストレスはどこから来ると思いますか?

仕事量が多い、つまらない仕事、満足いく収入や評価が得られない、細かくネチネチ干渉してくる嫌な上司、部下が思い通りに動かない、家族やパートナーと喧嘩してしまう、恋愛がうまくいかない、子育てのストレスなどなど

多くあるストレスの要因を挙げてみましたが、あなたはどれか当てはまるものはありましたか。

これらは、ある特定の出来事がきっかけで、ストレスを感じている状態ですので、外部要因とも言えますね。

多くの人は、この外部要因が、ストレスの大元だと考えて疑いません。

「こんな出来事があるから、それによって、私はこんな嫌な思いをさせられている」

という感覚です。

ですので、その環境や相手を変えればよいんだ、と思い、この外側にある物事や人をコントロールしようと対処します。

例えば会社に行くのが嫌でしょうがないので、会社を休職するとか、転職するとか、相手に怒るか避けるという行動に出るのもそうですね。

もちろん、その嫌なこと、人から逃げられるなら、全然逃げてOKです。

逃げちゃダメだ、と自分に厳しくする必要は全然ありません。自分を律ししすぎると、余計にストレスがかかり、ただ苦しくなるだけです(幸せになりたいのに、ネガティブにネガティブが重なり、本末転倒)。

ですが、もし、どうしても逃げられない状況なら、

ストレスにおける自分の反応を変える

ことがとても有効です。

実は、あなたが感じているネガティブな感情は、外側のストレスを感じる出来事によって引き起こされている、と認識すること自体が「錯覚」だからなんですね。

これまで、外側の出来事が原因だと信じて疑わなかった方にとっては、ちょっと意味がわからないと感じるかもしれませんが、

外側の出来事は、あくまで単なる事実であって、あなたがそれをどう見るか、とらえるかは、あなた次第だからです。

言い換えれば、あなた特有のフィルターを通じて、その出来事を見ているに過ぎません。

ここで少し視点を変えるイメージをしてみましょう。

例えば、あなたが鳥であるとイメージしてみてください。

空を雄大に飛んで、遠くまで見渡すことのできる鳥です。

あなたは上空高く飛んでいるので、地上で起きていることは、客観的に眺めることができます。

地上でどんなことが起きていようと、全く影響を受けないので、恐れや不安も一切ありません。(とイメージしてみてくださいね)

一方、地上では、ちょっとした争いが起きています。

AさんとBさんの小競り合いで、自分の主張を譲ろうとしません。

AさんとBさんの立場や考え、意見は全く正反対だからです。

お互いに、なんで自分を受け入れてくれないんだ!自分の意見を認めてくれないんだ!と相手を言い負かすのに必死です。

そのことで、AさんもBさんもすごくストレスを溜めて、相手を責め、愚痴っぽくなり、時々暴飲暴食したり、落ち込んだりしています。

そして、このストレスから逃れたい、なんとかこの人間関係を解決したい、と心から思っています。

それを、上空で冷静に、客観的に見ている鳥のあなたは、どんな風に感じますか?

「事情が分からないので、どっちが良いか悪いかは分からない」と思ったかもしれませんが、

ひとまず、自分は全く関係ないことなので、その中に入って、どっぷり感情的になることはまずないかなと思います。

小競り合いが起こっているんだなーと遠くから眺めている感じですね。

また、外側から客観的に見ていると、良い解決のアイデアが湧いてきたという人もいるかもしれません。

例えば、「相手は自分とは違うかもしれないけど、相手の思いや意見を受け入れてみる・調整してみる」

「どうしても自分が納得いかないのなら、他の人に間に入ってもらうなどして、自分は直接的に関わらないようにする」などですね。

お互い、「自分を認めて欲しい、受け入れて欲しい」という深い欲求から小競り合いが起きているので、それを満たすことができれば、この小競り合いは概ね解決する方向に向かうわけです。

相手を受容れてOKを出すことができれば、相手も自分のことを受容れてOKを出してくれるからです。

客観的に冷静に状況を見て、広い視点で物事が捉えられれば、解決の糸口がすんなり掴める、ということですね。

つまり、ここで重要なのは、

あなた、Aさん、Bさんの見ている視点は、全く違うということです。

視点が違うので、見える世界もその世界の感じ方も、対応の仕方も全然違うということです

ここまで読んでいただいている勘の良いあなたは、もうお気付きだと思いますが、ストレスの大元は、どこから来ているかというと、

自分の認識からきています。

自分の認識=世界を見るときのフィルターといってもよいと思います。

人によっては、色眼鏡という人もいますが、いずれにしても、

あなたの目の前に広がるこの世界は全て、あなた自身に内在しているフィルターを通じて、見ています。

そのフィルターには、実に色々な観念だったり、それに紐づく感覚感情がくっついていて、ある出来事を見た時に、その色々な観念が思い起こされて、それに紐づく感覚感情が沸き起こる、というのがベースになっているのです。

十人十色という言葉があるように、誰一人として自分と同じ視点で物事を見ておらず、自分独自のフィルターでこの世界を見ている、ということですね。

ですが、私たちは、自分が見ているこの世界が、あたかも「真実だ!」と思って、現実を「固定」して見てしまいがちです。

私たちの脳の構造上、そういう風に物事を一方面からフォーカスしたり、固定して認識するようにできているのですが、自分が見ている現実・世界は、まず幻想かもしれないな、と思って見て見てください。

そう思ってみるだけで、少し気持ちが楽になったり、うっすらでも視界が開けるような感覚になると思います。

自分の認識を変えれば、あなたが体験している現実は、あなたが見ているこの世界は、いかようにでも変えられるということです。

もし辛い現実を抱えていても、あなたの見方次第で、どうにでも良くなる!ということです。

自分の見たいフィルターを見たいだけ選んでいく、という感じです。

こんな風に日々、世界を捉えることができたら、楽しいと思いませんか?

幸せな現実は自分で作れる!簡単な意識転換ワーク

でも、自分の意識なんて、なかなか変えられない・・と思う人もいるかもしれません。

この歳になってもう、性格なんて変えられないよ・・と嘆く人もたくさん見てきました。

(変えられないと、ただ自分で暗示をかけて、限界を作ってしまっているだけなんですけどね)

私もその気持ち、よくわかります。

私自身、以前はガチッと凝り固まったガチガチの思考で物事を見ていたので、柔らかい視点で

物事を捉えるようになるには、しばらくの間、練習が必要でした。

私はこのことを過去の多くのメンターさんから教わったとき、

いろいろな人の中に1日体験みたいな感じで、入ってみたい・・とさえ思ったことがあります笑

同じ物事を見ても、あの人はどう感じるんだろう・・と思ったワケです。

色々な人の中に入れば、自分の固まった思考とか認識を壊すことができる、と考えたんですね。

ここで、あなたの視点をずらす、簡単にできるイメージワークがあります。

もし、今あなたが何か悩んでいたり、困った問題を抱えていたり、何か現状を突破したいと思うことがあれば、

ぜひやってみてください。

なんとなくで構いませんので、次のようにイメージしてみましょう。

  • 自分の中に、もう一人の自分がいるとイメージしてみてください。
  • もう一人の自分が、自分の外側に出て、外から元の自分を眺めてみてください。

  前でも後ろでも、上空からでも、どこからみても構いません。

  あなたのイメージに任せて、出てきたイメージのままにみてみてください。

  • 元いた自分からある程度離れて見ると、心地よいな、と思うポイントがあります。
  • 心地よいポイントを見つけたら、その状態で、問題だと思っている物事をどう感じるか

  しばらく感覚の変化を感じてみましょう。

  • しばらくしたら、一度大きく深呼吸をして、ゆっくり目を開け、身体を軽く叩くなど

   して、この場に戻ります。

よく、うまくイメージできません、という方がいますが、イメージが綺麗にできなくて全く構いません。イメージを意図するだけでOKです。ちょっとしたゲーム感覚で、気楽に取り組んでみましょう。

もし、イメージする中で、違う視点で物事を捉えることができたり、違う解決法とかアイデアが湧いてきた!場合は、ぜひそのアイデアを忘れないうちにメモをしてみましょう。そして、ぜひそれを実践してみてください。

今までとは視点をずらし、あなたの意識や思考が変わることで、あなたにとってより良い方向で行動することが自然とでき、結果、現実も大きく変わっていきます。

現実は変えられないものではなく、あなたの意識次第でいくらでも変えられる」

そのために必要なことや、日々の中での気づきをこれからもシェアしていきたいと思います。

本日も、最後までお読みいただき、ありがとうございました。あなたの健康と幸せを、今日も心よりお祈りしています!

オールライフケア合同会社 協働経営者 花水 結香