私は、これまでたくさんの企業さんや社員さんのお悩みを聴いてきたのですが、
最近(いや、以前から)よく聴くのは、「社員のモチベーションが低い」ということ。
人事担当者の方や、現場をマネジメントする管理職の方からもよく聞くお悩みのランキングは常に上位です。
そして、社員がモチベーションアップするための色々な取り組みを行なっているけれど、
いまいち効果がない・・なんて声も聞きます。
一方、社員の方たちからも、
仕事が楽しくない、やらなきゃいけないことにまみれている、上司がやたらに細かい、うるさい・・
などなど、あれよあれよと多くの不満の声が噴出します。
なぜ、こんなことになっているんでしょうか。
そんな風に考えていたところ、先日、あるワークショップに参加しました。
これは、これまでの教育のあり方を変えていこうという熱い想いを持った様々な学校の先生たちが
集まったワークショップなのですが、これが多くの日本企業で起きていることとまさに一緒!
これを読んでいる多くの皆さんも経験されていると思いますが、
多くのこれまでの教育は、一人一人の個性を重視しない教育です。
子供たちは、元々好奇心と探究心の塊ですが、
学校に入れば、時間割というものがあって、今、気分が乗らなくても、
本当は他のことに興味関心を持っていても、みんなと同じ時間に同じ内容を学ばなければならない。
そして、勉強の内容自体も、暗記が重視されたり、テストで良い点数を取るための
勉強が中心になってしまっていて、多くの子供たちの好奇心や探究心、ワクワクはどこかへ
追いやられてしまっているのが実態です。
そして、悪い点を取ると怒られるし、良い点を取ったら取ったで受験への期待というプレッシャーで
勉強自体は面白く無くなっていく・・
これは、学校や先生が悪いという意味ではなくて、学校側や先生たちは、
その方が効率よく生徒に勉強を教えられるから。
例えば、国語で言えば、いちいち、言葉の意味の成り立ちとか
背景とか、子供たち一人一人の好奇心から生まれる「なぜ?」に耳を傾けていたら、
どれだけ時間があっても足りず、ものすごく大変です。
多くの子供たちにカリキュラムを効率よく教えるためには、仕方がなかったことなんだと思います。
また、個性が重視されなくても社会が成長し、機能していた昭和の時代までは、それでもある意味
よかったんじゃないかと思います。
ですが、変化の激しい時代の流れの中で、今は多様性が重視される時代へと様変わりしました。
そんな中で、多くの学校も会社も、まだ旧来依然の体質が根深く残っていて、時代の変化に追いついていない状況。
先ほどお話しした、学校教育のワークショップでも、先生たちは口を揃えて、そうおっしゃっていました。
一部の学校や先生たちは(特にそこに集まっている意識の高い先生たちは)、子供たちの個性や探究心を
潰さないようにしようと、平均的な教育はやめ、時間割を無くしたり、これまでの決まったカリキュラムを
なくして、子供のやりたいこと、知りたいこと、好奇心を自由に伸ばすカリキュラムを組んでいるようです。
例えば、漢字や言葉の成り立ちとか、そこには昔の人たちのどんな想いが込められているのか、どんな背景があるのかとか、
歴史のある事件が起こった背景やコンテクストとか、
数学や科学は、この世の中の真理を知る手がかりや魔法のツールであるなどなど・・
それを知れば知るほどに、昔の人ってすごいな、とか、この世の中の美しさとか素晴らしさに感動すると
思います。
そして、それを通じて自分や周りの世界を知ると、さらに好奇心と探究心を生む・・
もともと、私たち人間はみんな、好奇心と探究心に溢れ、ワクワクに従って生きる生き物だと思います。
少なくとも、子供時代はみんなそうだったんですから。
そのワークショップで、先生たちは、これからの新しい教育のあり方をしっかり形作るために、
「子供たちとの対話」を大事にしたい、とおしゃっていました。
私はそこに、深く共感しました。
子供たちとの対話とは、子供たちの目線に立って、どんな時に楽しくて、どんな時に嫌で、といった
子供たちの意見を真正面から聴くということ。
学校も会社も、あくまで「学校や会社から見た視点」で、教育カリキュラムを組んだり、
会社の施策に取り組んだりしていますが、それでは、本当に子供たちや社員の幸せのためになるでしょうか。
例えば、会社の健康施策が、「社員が幸せに活き活きと働くこと」ならば、
会社側からの目線や会社側の都合は、いったん脇に置いて、まずは社員との対話から始める必要が
あると感じます。
その中で、どうあれば、自分もみんなも会社も社会も、
幸せで活き活き働ける環境になるかどうかを、現場の声を聴き、対話を重ねながら、
みんなで一緒に考えていく・・
これからの時代に必要なのは、学校も会社も社会全体も、この視点がとても大切なんだなと
感じました。
もちろん、会社サイドはある意味とても大変な作業になると思います。
ですが、その分だけ、とても意義のある取り組みであることには間違いありません。
それに携わった人たちは、会社ひいては社会全体の幸せに非常に大きな貢献をすることになるから。
一つの正解などありませんが、皆で一緒に考えていくことに大きな意義があると思います。
そして、同じ想いを持った多くの人たちと協働していけば、実現不可能ではありません。
というわけで、近いうちに、「幸せで活き活き働くためには、会社や組織はどんな風になって行ったらいいだろうか」
「社会全体はどういう風になっていったらいいだろうか」など、色々なテーマを設けながらひたすら語り合う
研究会を立ち上げる予定です。
もちろん、無料で参加できますので、ぜひ幸せな会社や社会づくりに向けて熱い気持ちを持った
素敵な方々とお会いできることを、今から楽しみに準備して参ります!
今日も最後までお読みいただき、ありがとうございました!
本日もあなたの健康と幸せを心よりお祈りしています。
オールライフケア合同会社 花水